非常にはっきりとわからない
2019年12月最後の日です
今年最後の仕事は、
2019年11月2日(土)→ 12月28日(土)に、千葉市美術館で行われた、
目 [mé]非常にはっきりとわからない 展
でした。
Casa BRUTUSの記事を紹介↓
スケーパーという役割があるのですが、今回スケーパーとして千葉に通っていました。
詳しくは映画監督藤木さんの記事をご覧ください^^
わたしのきっかけは
今年3、4月に映画館公開された、出演映画「夢の音」の上映時、私も出演者としてアフタートークショーに参加した日がありました。
その日の終了後、
『なっちゃん!』
と声をかけてくれたのが、約9年前に舞台「どん底幕末伝」で共演したけいさんでした。
けいさん本当に久しぶりの再会で。
それがはじまりといえばはじまり。
夏前に、こんな案件があるんだけどどう?とメッセージをもらいました。
その案件こそが、今回の、目の『非常にはっきりとわからない展』でした。
実はけいさんは、藤木さんが監督した映画『僕のパ、あなたのパ』に出演されていたのですね!
詳しくは↓
偶然か必然か。
その時はきっとわからない
人生ってそんなものだ
って毎度思う
じいじが絵を描いたり、歌を歌ったり、そういう人だったから、絵を描いたり見るのは好きだったけど、現代アートというものに触れたことがなかった私は、募集要項の限られた情報の中で、全く想像はできなかったけど、ただ、『わからない』という言葉だけに惹かれて応募した。
そこに『?』はまったくなかった。
もちろんけいさんの紹介ということもあったけれど(^ ^)
7月にオーディションがあり、11月〜12月のスケジュール等聞かれたり、風邪はひきやすいかとか、友達に今回のオーディションのこと聞かれたらなんて返すの?とか、質問があったあと、部屋にあるものを動かして覚えて動かして、、
それから、リハに参加して11月は最初の頃1回だけスケーパーをし、12月メインに参加させていただき。
本当に11月最初に1回と、12月と見る景色がかわって、びっくりしたのも束の間。
Twitterで噂になりいわゆるバズる?という現象が起こり、入場待ちの列ができたり、スケーパーをしながら感じるAudienceシールを貼って歩く方々からの反応が変わる変わる
これは展示会なのか?
作品変えしてるんですか?
ていう質問な11月と、
繰り返してるんですか?
あなたも作品ですか?
っていう質問な12月。
リハの時点で、みんなでどんな質問がくるんだろうってシミュレーションしたりして、わざといじわるな質問してみたりされたり、、
でもそんな質問こないだろうなって私自身思っていた、、、のに
まさか本当にされると思ってなかった笑
会期中、本当にたくさんの方が美術館に足を運んだ結果、
千葉市美術館の現代アート来場者数No,1
本当にすごい!!
そして年齢、年代、性別、国籍問わず、本当に様々な方を目にして
こんなに幅広い人たちが足を運ぶ展示会ってあるのだろうか?
スケーパーをやりながら、たくさんの発見や感情がありました。
人は物事や行動、現象に意味を持たせたくなるということ
なぜここにきたんだろう?って。
何をみたんだろう?
あの人に見えて私に見えないものは何だろう?
人の感情は目に見えないし何を見てるかもわからないけど、ただ同じ空間にいるということ
それはまぎれもない事実であって。
お客さんとしてみに行った時、
普段わからないものに対しておもしろいと感じようと意識してる自分でも、やっぱり何か答えや意味を見出そうとしてしまうんだっていうことに、また発見して。
世界は、人間は、まだまだ面白いこと、わからないものであふれてる!!
とわくわくしました笑
スケーパーをやって、対談でも話してますが、繰り返す作業の中で意識したことは、感情を一緒にすることでした。
動作を同じにするって簡単なようで簡単ではなかった。
人間は忘れる生き物だから。少なくとも私は忘れることの方が簡単だったから。記憶する能力よりも忘れる能力の方が長けているようで、、、笑
だから、感情を一緒にすることで行動や仕草が同じになると思ったから。
役者としても活かせる感情を発見して。
ただ1番の感情は、
人間ってスゲーな!!っていうこと
今年出演した舞台『透ける躯体』でもでてくるセリフ
展示会で、女の子たちが、
『人間ってこんなにも同じものを作ることができるんだね!?』
『すごいよね!』
その素直な言葉にも何だか感動したし
目の制作チームの方の話を聞いた時の、自分の表現したいものと現実との葛藤と、
そこにかける労力と。
見えない部分に目を向けることでみえてくるものがたくさんあるということ。
鑑賞教育で来ていた小学生や中学生の言葉や感想に、
『芸術って絵とかかたちあるものだけじゃないんですね、心に残るものなんですね』
ってことばがあったり。
視覚障害者の方が鑑賞中には、見えてる方が目の前で起きていることを言葉にして説明するもうまく説明できず、『見えててもわからないんですね』とほほえんでいたというエピソードにも、本当に、目で見えるものがすべてではないということを教えてくれる。
とにかくこの作品に携わることでたくさんの感情が湧き出る、、のだけど
そこには人生や生き方に対しての捉え方だったりするわけで
これは私の捉え方であって、みんなちがってみんないい
っていうことなんだよなっておもう。
宇宙の中に地球があって、地球の中に世界があって人がいて
解明できない過去の上に立ってる自分たちがいて
そんなわからない世界にいる
今を生きてる自分には決してわからなくて
人が作ったルールに上に立って
何がよくて何がわるいとか
何でもない景色を美しいととることもできるし、
ラックから垂れ下がった布にニヤニヤすることもできるし
うん
人と違うことで、傷つけあったりすることがない世界になったらいいな
って
ふと思ったりした。
そんな年の瀬
いろんな感情、考えを抱かせてくれた目の方々に感謝
そして関わる全ての方に感謝
魂燃やしてなんでもない日も景色も愛して生きよう
遠回りさえも愛して笑
来年も、応援よろしくお願いします^^
725
0コメント